日本航空(JAL)の子会社として1975年に設立され、日台路線を専門に運航していた日本アジア航空(Japan Asia Airways)により機内配布用またはプロモーション用として製作されたフォールディングマップ(折りたたみ式シティマップ)です。
製作年:(推定)1997年
サイズ(実測推定):
折りたたみ時(表紙サイズ): 約 縦 210〜230 mm × 横 100〜110 mm 程度(ポケット/チケットケースサイズ)
展開時(全開サイズ): 約 縦 420〜460 mm × 横 500〜550 mm 前後(おおむねA2近似または横長判型)
時代背景
- 日台航空交渉と日本アジア航空(JAA)の存在
1972年の日中国交正常化に伴い、日本と台湾(中華民国)の外交関係が断絶。日中定期便就航に伴い、中華航空(チャイナエアライン)や日本航空(JAL)の運航を巡って一時的に日台間直行便が停止しました。この政治的摩擦を解消するため、1975年にJAL完全子会社として設立されたのが「日本アジア航空(JAA)」です。本作は、日台間の民間交流・観光を支える専門エアラインとして最盛期を迎えていた時代の資料です。
- 1980年代〜1990年代初頭の台湾観光ブーム
1979年に中正国際空港(現・桃園国際空港)が開港し、大型旅客機による大量輸送が可能となりました。台湾では1987年に戒厳令が解除され、民主化・経済成長が進展。日本からもビジネス客に加え、グルメや故宮博物院などを目当てにした一般観光ツアーが爆発的に増加した時期にあたります。
- プレ・MRT(都市交通整備前)のモビリティ
台北市内のMRT(捷運)開業(1996年木柵線、1997年淡水線)以前の地図であり、旅行者の市内移動が主にタクシーや路線バスであった時代の道路網とランドマークが記録されています。
「消滅した名航空会社」が残した貴重な旅のアーカイブ
JAAという特異な歴史的出自を持つ航空会社が、当時の日本人旅行者に向けて発行したヴィンテージ・トラベルマップです。

